お家でカッピングしてみよう!

お家でカッピングしてみよう!


コーヒーの評価は、カッピングというテイスティングをすることによって、そのコーヒーの品質や特徴を確かめることができます。

実は、手順さえ覚えてしまえば皆さんもお家で気軽にカッピングができるので、今回はその手順と、味などどんなことを評価していくのかをご紹介していきます!


用意するもの


・カッピングしてみたいコーヒー豆(10g)

・耐熱グラス

・スケール

・沸騰したお湯(180ml)

・カッピングスプーン(カッピングをするための専用のスプーンのこと)

・キッチンペーパー

・タイマー


コーヒーの味の均一性をみるために、耐熱グラスは同じ大きさのもので、同じコーヒ豆ごとに2個ずつ、できれば3個ずつあるといいです。


カッピングスプーンがなければ、深さのあるスープスプーンなどでも代用できます。


タイマーは、時間が正確に測れればスマホのストップウォッチなどでも全然大丈夫です!


手順1.コーヒー豆を挽く


コーヒー豆を中粗挽き(ザラメくらいの大きさ)で挽き、耐熱グラスの中に入れます。


そして、挽きたてのコーヒーの香りをかいでみましょう。

このお湯を注ぐ前の香りは「ドライ」といって、コーヒー香りを評価することができます。


評価というと少し緊張してしまうと思いますが、ご自身が感じたことありのままに表現してみましょう!


手順2.お湯を注ぐ


次に挽いたコーヒーにお湯を注いでタイマーをスタートさせましょう。


お湯は沸騰してすぐのもので大丈夫です。

このときのお湯の量も各カップ均等になるようにしましょう。

あわせてスプーンなどを洗うためのお湯もグラスに用意しておきましょう。


お湯を注ぐと、再び香りが立ち始めるので、また匂いを嗅いでみて香りをチェックしてみましょう。


このお湯を注いだ後の香りを「クラスト」といいます。


ドライの状態とはまた違った香りを感じることができます。


手順3.ブレイク!


お湯を注いでから4分後。

スプーンを使い浮き上がっているコーヒーとお湯を混ぜてあげます。これを「ブレイク」といい、コーヒーを混ぜる際に香りが広がってくるので、グラスに鼻を近づけながらブレイクしてみましょう。表面に浮かぶコーヒーを崩してあげるようにするとうまくブレイクができます。


手順4.表面に浮かんだ泡を取り除く


ブレイク後に表面に泡が浮かんでくるので、スプーンを使ってきれいに取り除いてあげましょう。

このときも、味が混ざらないように各カップ毎にスプーンをきれいに洗って、キッチンペーパーなどで水分を取ってから行いましょう!


手順5.テイスティング!


いよいよ、コーヒーの味をテイスティングしていきます。


時間としては、お湯を注いでから10分後が味を感じやすくなるかと思います。

(気温によってコーヒーの温度の下がり方も少し変化すると思うので、熱すぎず、口に含めるようであればOKです!)

口に含む際に、コーヒーをスプーンから吸うようにしてテイスティングしてみましょう。

吸って霧状にすることで、香りが鼻に抜けてより香りや味を感じやすくなりますよ!


テイスティングの時も一緒で、正確に味をとるために、一回テイスティングするごとにスプーンは綺麗に保ちましょう。


評価は熱いときから冷めるまで行います。温度帯でも味の印象が変わるので、テイスティングをしながらコーヒーのいろいろな味を探っていきましょう!


カッピングの評価ポイント


カッピングでは、コーヒーの香りや味わいを総合的に評価するために、カッピングフォームと呼ばれる専用の紙に評価を書きこんでいきます。


点数で評価をつけていくのですが、評価にはフレーバー、口に含んだ質感、甘さなど、8項目を8点満点で採点します。

評価項目1.フレーバー


評価するコーヒーが栽培されている土地の特性、「テロワール」を感じることができるかを、味や香りでチェックしていきます。


味、香りの強弱ではなく、その質に注目して点数をつけることが大切です。


良いコーヒーだと、オレンジやチョコレートなど他の食べ物のようなフレーバーを持っています。これもあわせて書き込んでいきましょう。


評価項目2.後味の印象度(アフターテイスト)


せっかく飲んだ時に美味しいと感じても、飲んだ後に口の中に嫌な感じがあると残念ですよね。


ここでは、テイスティングしたコーヒーの後味が、甘かったり良い余韻を残して消えていくのか、嫌な風味を残して消えていくのかをチェックします。


評価項目3.酸の質(アシディティ)


評価するコーヒーが持つ酸の特徴をチェックします。


まず酸の強弱をチェックして、それから明るい、爽やかな、または不快な印象があるのかなど、酸の質をチェックしていきます。

点数は強弱ではなく、酸の質でつけていきます。


良い酸味は、飲んだ時にコーヒーに生き生きとした印象を与え、バックボーンも感じることができるのでとても大事です!


評価項目4.口に含んだ質感(マウスフィール)


コーヒーを口に含んだ時の質感、触感を表現します。


まず強弱をチェックして、それから、粘り気、密度、濃さ、重さ、舌触りの滑らかさ、収斂性感触などの感覚、触角をチェックして点数をつけていきます。


こちらも強弱ではなく、質感、触感の良しあしで点数をつけていきます。


滑らかさや厚みのあるコーヒーは飲んだ時の心地が良く、それだけでワクワクしてきます!


評価項目5.カップのきれいさ(クリーンカップ)


雑味や風味の欠点はないか、透明性があって栽培地の特性「テロワール」をはっきりと感じることができるかをチェックします。


個人的にもテロワールを飲んだ人がしっかりと感じられることが、スペシャルティコーヒーにとても大切なことだと思っていて、この評価項目、「クリーンカップ」がコーヒーの品質の基本的スタートとなります!


評価項目6.甘さ(スウィートネス)


口の中で甘さがどのように広がっていくのかをチェックします。


その甘さの印象で収穫されたコーヒーチェリーが、熟度が良く、どれほどその熟度が均一であったかなども確かめることができます。


評価項目7.ハーモニー均衡性(バランス)


風味や味わいのバランスが取れていて、風味の調和、よいハーモニーがあるかどうかをチェックします。


評価項目8.総合評価(オーバーオール)


テイスティングしたコーヒーの個人的な総合的な印象を評価します。


以上を評価し、点数を合計したものに、ベースとなる点数36点を合計したものがそのコーヒーの点数となります!


点数は4点が悪くもなく、特別よくもない、普通な印象で、スペシャルティコーヒーの場合、良い印象が感じられて6ポイントくらいが平均でつくかと思います!

そして、80点以上のコーヒーがスペシャルティコーヒーとなり、86点以上のものがカップオブエクセレンス(COE)、その年に収穫されたコーヒーの中から最高品質(トップ・オブ・トップ)を決めるコンテストに出品することができます。


いかがだったでしょうか?


はじめはどんな味がするか、この口当たりはどう表現すればいいのかなど、分からないことも多いと思うので、ぜひ感想や疑問に思ったことなどをバリスタとお話しして、よりコーヒーのディープな世界へ足を踏み入れてみましょう!








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