エルサルバドル

エルサルバドルヒマラヤ農園 

スーパーソニック ナチュラル!

今回は、僕たちもずっと楽しみにしていたProject Originから、エルサルバドル ヒマラヤ農園 スーパーソニック ナチュラルのご紹介です!


グアテマラとホンジュラスに隣接する、中米の国エルサルバドル。


そのエルサルバドルの西方、Ahuachapan地域の標高1,300~1,500mのところに、ヒマラヤ農園があります。


ヒマラヤという農園名は初代のオーナーが、この農園をみてヒマラヤに形が似ていたために名付けたそうです。


現オーナーは5代目のMauricio氏。

ヒマラヤ農園以外にも農園を所有していて、様々なコーヒーの品種の栽培にも取り組んでいます。

雨水を再利用してウォッシュドプロセスのコーヒーをつくったり、また、取り除いた果肉も無駄にすることなく、乾燥させたカスカラティーも美味しいとのこと!


エルサルバドルのカップオブエクセレンスでも上位の受賞経験のある彼がつくるコーヒー。


自然と期待してしまいますよね。


そのMauricio氏と、ONA COFFEE、そしてProject Originの代表であるSasa氏が出会ったのは、2011年のブラジル。

Mauricioさんはよりナチュラルプロセスについて知識を深めるため、Sasaさんは初めての農園訪問のため、それぞれがブラジルへ赴き、そこで出会い、二人の友情が始まったそうです。


それから約5か月後にSasa氏がMauricio氏の農園を訪れて再会を果たし、


「通常のナチュラルよりもクリーンで、ユ ニークなフレーバーのコーヒーを作ろう」


というプロジェクトのもと生産されたのが、このスーパーソニック ナチュラルです!


しかも、このプロジェクトが、今では様々な農園をプロデュースしているSasa氏の、最初のプロジェクトだったそうです。


さて、このスーパーソニック ナチュラル。


生産処理方法はナチュラル(乾燥式)なのですが、詳しい工程はというと、


1.使用するチェリーはすべて同じ日に収穫し、その後、工程ごとに異なるコーヒーチェリーの乾燥場を使い分けて乾燥させていきます。


2.始めは、標高1350mのところにあるアフリカンベッド(※1)を用いた乾燥場で、コーヒーチェリーをだいたい30cm程の層になるように広げて乾燥させていきます。

最初の3日間は、過剰な発酵を防ぐために、毎日コーヒーチェリーを攪拌してあげます。


3.その後はより均等に水分が抜けていくようにコーヒーチェリーの層を薄くして広げ、水分含有量が16%になるまで乾燥させていきます。(最初の3日を含め約14~20日間)


4.全体の糖度を安定させるためにコーヒーチェリーを冷暗所に移動させ、そこでまた7日  間乾燥させていきます。


5.最後に,水分含有量を整えるためにコーヒーチェリーをまたアフリカンベッドに移動させ,約7日間,水分含有量が12%になるまで乾燥させます。


6.乾燥させたコーヒーチェリーを脱穀。

ここでようやく焙煎する前の生豆の状態になって世界中のコーヒーロースターのもとへ旅立っていきます。


(※1)主にエチオピアなど、斜面が多く広い乾燥場を作ることができなかった東アフリカで始まった,乾燥に用いる高床式の乾燥棚。

床に直接並べるよりも風通しが良く、ムラのない乾燥を促してくれる。


ちなみに、伝統的なナチュラルプロセスの方法は、


1.収穫したコーヒーチェリーを異物や未熟な豆などを除いてパティオ(コンクリートやレンガでできた広場)やアフリカンベッドで定期的に攪拌して均一に乾燥させる(地域にもよるが10~30日間)。


2.乾燥が終了したチェリーを脱穀して生豆の状態にして世界中のコーヒーロースターの元へ。

そう、ナチュラルプロセスは、ウォッシュドプロセスのように大量の水や設備など、大がかりな設備を必要としない、最もシンプルで伝統的な方法なんです。


もちろん従来のナチュラルプロセスも、ナチュラル特有の素晴らしい香りと、芳醇な風味を楽しむことができ、僕も大好きです。


そんな個性豊かな素晴らしいコーヒーから、さらに手間と努力と情熱をかけて生まれたコーヒーが、このスーパーソニックです。


そして、評価も今までのナチュラルのコーヒーよりも3~4点も高い点数を獲得。


コーヒーをカッピングした方が、当時のナチュラルのコーヒーからの突然の素晴らしい進化に、思わず「Super Sonic!」と言ったことからこのコーヒーの名前がとられているとのこと。

口に含むととてもジューシーで、始めはシトラスやストーンフルーツの酸が心地よく、冷めてくると更にジューシーさが増し、滑らかな口当たりとともにパイナップルのようなトロピカルな風味が口いっぱいに広がります。

素晴らしいコーヒー体験を,ぜひ。




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