パナマのコーヒー農園に行って参りました!!

こんばんは、EMIです。先週末は2周年イベントに日本各地(北海道から石垣島まで)、世界中からお越しいただき、誠に有難うございます。100%の雨予報にも関わらず、開店前より沢山のお客様にお越しいただき、イベント途中には雨も止む奇跡が起こる程の、終始大盛況の周年イベントとなりました。当日遠方の方々からも店頭にたくさんのお花やメッセージまでも贈ってくださり、感謝で胸がいっぱいになりました。いつも支えてくださり、本当に有難うございます。

そして、週末のイベントでは全て訪れたことのあるコーヒー農園のコーヒーをご提供させていただきました。今回のブログでは、先日行って参りましたパナマの幾つかのコーヒー農園のうちの一つ、Finca Deborah 農園(デボラ農園)についてまとめたいと思います。

 

Finca Deborah 農園(デボラ農園)はバル火山の高地にあり、標高1,930m-2000mとパナマでも最も高い標高で、そのためにコーヒー栽培が難しい場所と言われてました。しかし、2010年にゲイシャ種の初収穫があり、その後、WBC(World Barista Championship)でコーヒーを使用した選手が優勝に輝いたりと、世界的にデボラ農園は有名になりました。私達の店舗でもオープン当初より幾度とお客様とデボラ農園のコーヒーの美味しさを共に味わってまいりました。また、昨年度の一年間を通じても、小川珈琲さんと数回にわたるデボラ農園イベントを開催したり、SCAJでは遥々来日された生産者Jamison氏とコーヒーをお客様へご提供させて頂きました。私達にとってとても大好きなコーヒー農園のひとつであり、今回実際に現地に行く事ができ本当に有難く嬉しく思います。

 

デボラ農園はパナマ西部Boqueteから車で約2時間チリキ地方Volcanにあります。険しい道のりと話は伺っておりましたが、到着前の最後30分以上は続く凸凹道は想像をはるかに超えており、農園に近づくにつれて車内で胸が高鳴りました。元々なにもなかった土地をJamison氏達がゼロから全部創り上げられており、土地を見つけてから約9ヶ月間、手作業で、雨が降って滑る危険と隣り合わせで環境を整えられました。その手作業でコンクリートを固めて作られてきた道を通った時、農園に辿り着くまでに彼らの力がもう既に伝わってきてとても胸が熱くなりました。

農園に到着し、実際に上まで登山させていただきました。山頂の方へ行くまでの道のりもまた険しく、自生林をシェードツリーとして活用しているため、まさに森林となっていました。登山中はとにかく暑く、しかし時折吹く大自然の風が本当に気持ち良く、大自然に囲まれた美味しい空気と美しい景色に触れながら、美味しいコーヒーが育てられている環境を肌身で感じました。同時に、登山中の自身の体力の消耗具合から、生産者の方々の重労働を身をもって体験しました。

 

排気ガスを排出する機械や化学肥料は使用せず、有機肥料などを使用し、精製に必要なエネルギーは、太陽光発電をつくり自然と共生すること、元々放牧地だった土地を豆科の種を植えて、生き返らせたいとJamison氏の考えを聴かさせていただき、何かを壊し新しいものを創るのではなく、あるものを活かし良いものを生み出す姿勢を感じ感銘を受けました。

 

デボラ農園のパナマゲイシャのコーヒーの花、コーヒーチェリーをいただくと、ゲイシャの花は本当にジャスミンティーの様な味わい、激しい寒暖差によりコーヒーの木がゆっくりと成長したコーヒーチェリーは、高い糖度になりネクタリンピーチの様な甘みが口に広がりました。栽培が難しいと言われていても諦めることなく、長い年月をかけて育て、世界最高峰のコーヒーを作られてきたことに改めて感極まりました。

 

ビニールテントの中のドライベッドで、熱、気温、湿度を徹底して管理しており、テントに入ると一瞬で汗が出るほど暑く、夜になると外の気温がかなり落ちるためだと言われていました。この管理を作られるまでの過程や経験や苦労が痛いほど伝わり、Jamison氏はこれが美味しいコーヒーの為に必要と笑っておられました。そして、テントの中にはDeborah geisha illuminationが管理されており、農園がつくられてから、豆が育つまでの一連の流れを聴き体験させていただいた直後に見させていただいているからか、より一層にイルミネーションという名前の通りお豆がとてもキラキラしてみえて、次回皆様にご提供させて頂ける日がとても待ち遠しくなりました。

 

そして、最後はFinca Deborah NIRVANAがどの様に作られているのか、実際のタンクと精製の様子を教えていただきました。NIRVANA BRIX21-24の完熟したゲイシャのチェリーを収穫し、プロセスの前にチェリーは再度慎重に選別されています。実際に食べたあの甘いチェリーの更に選別されたチェリーだけによって作られている事を改めて想像するだけで、今までの美味しい理由が一瞬で結びつく瞬間でした。気密密封したタンクの中に入れ、発酵中定期的にタンクの中は窒素ガスで置換され、タンク内の酸素を追い出し嫌気的な環境を作ります。その環境下で、発酵が進ませることで、あの衝撃な感動のフレーバーが作られています。発酵時間や温度管理がかなりデリケートで大変難しく、一歩間違えれば、すぐに腐敗するリスクを背負いながら、良いものをつくり産み出すことへの姿勢が、とても刺激的でした。

そして、このNIRVANAは先週末の周年イベントでもご提供させていただいており、沢山のお客様に大人気と大好評の有難いお言葉をいただきました。

 

今回のパナマのコーヒー農園でも、沢山の素晴らしいコーヒーを育ててくださる生産者の方々に出会い、彼らのコーヒーに対する熱意や愛、ものづくりに対する姿勢に熱い刺激と感銘受け、現地に訪れてより深く勉強させていただきました。前回のコロンビア農園訪問の時に続き、今回も訪れなければ聴くこと観ること知ること体験すること、わからなかったことできなかったこと沢山あります。今後、今まで以上によりお客様へ感動体験と共に彼らの思いと美味しいコーヒーをお届けできる様に一層の精進をして参ります。

 

3年目もチーム一同、何卒どうぞよろしくお願い致します。


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